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相場格言の裏を読む　今年は「６月売り」に要注意
投稿者：和魂洋才さん	投稿日時： 2014/05/28(水) 18:57:18
相場格言の裏を読む　今年は「６月売り」に要注意経済ジャーナリスト・西野武彦 2014/5/22 7:00 ニュースソース日本経済新聞　電子版　米国の株式市場には「５月に売り逃げろ」（Sell in May and go away）という相場格言があります。実際に2000年以降だけ見ても、ダウ工業株30種平均が４月から５月中旬にかけて上昇し、５月下旬から６月に急落した年が目立ちます。海外勢の影響を受けやすくなった日本株も13年５月23日に日経平均株価が1143円安となるなど、「５月売り」のジンクスがあります。しかし今年に限っては、むしろ「６月売り」のリスクを頭に入れておいた方がよさそうです。

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1　和魂洋才さん

2014/05/28(水) 18:59:13

「５月に売り逃げろ」という相場格言は有名だが、今年の日本株に限ってはむしろ６月に売られそうな要因がある
　昨年の「5.23」前後の株価の動きを振り返ってみましょう。日経平均は連休明けの５月７日から22日までの間に1933円上昇し、１万5627円と５年５カ月ぶりの高値をつけました。ところが23日に急落し、月末には１万3774円まで値下がりしています。こうした株価急騰・急落劇をもたらした主役はヘッジファンドです。

2　和魂洋才さん

2014/05/28(水) 19:02:01

　米国で「５月売り」を招きやすい理由としてよく挙げられるのが、12月期決算の金融機関や企業が多いことです。ヘッジファンドも同様で、中間期である６月末の１～２カ月前から運用している株式の利益確定に走るため、株安になりやすいというわけです。またヘッジファンドは、期末に近づき顧客の解約が増えた場合には、株式をある程度売却して現金化する必要もあります。

　一方で４月から５月にかけては、税還付の支払い金による買いもあり株価が堅調に推移する傾向があります。ヘッジファンドなど高値で利益を確定したい大口投資家にとっては絶好の売り場なのです。

　このように「５月売り」には一定の理由が成り立ちますが、私が今年に関しては、日本株が６月に売られる可能性が高いと考えるのにも根拠があります。まず、海外勢は既に年初から大幅な売り越しに転じていることが挙げられます。５月の日経平均も１万4000円台と安値圏で推移しており、ヘッジファンドなども「５月の売り逃げ」は難しくなっているのです。

　

3　和魂洋才さん

2014/05/28(水) 19:03:24

ところが６月は、政府が成長戦略を発表するとされています。市場は法人税の実効税率引き下げや公的年金の株式運用比率拡大を目玉とみているほか、日銀の追加金融緩和にも期待しています。こうした政策が実際に発表されれば、日経平均は数日かけて500～800円程度上昇する可能性もありそうです。そうすればヘッジファンドなどは本来売りたい水準にはほど遠いものの、目先では利益を確定させるチャンスと判断して売らざるを得ないはずです。

4　和魂洋才さん

2014/05/28(水) 19:04:36

　なぜなら成長戦略によほどのサプライズがない限り、材料視される効果はそう長くないと予想できるからです。「噂で買ってニュースで売れ」「知ったらしまい」という相場格言があるように、事前に予想された材料は既に大半が相場に織り込み済みで、正式発表されると「好材料出尽くし」で逆に売られることも少なくありません。

　

5　和魂洋才さん	2014/05/28(水) 19:06:27
したがって成長戦略や追加緩和を受けて株高になることはあっても、短期で終息するシナリオも念頭に置いておくべきです。そして株価が上がったタイミングでは海外勢が売りを狙ってくることも想定し、個人投資家はどう動くべきかを判断する必要があるでしょう。

6　和魂洋才さん

2014/05/28(水) 19:07:38

「５月売り」に限らず、相場格言は単に信じたり否定したりするだけでなく、「いまの相場局面や経済環境でも過去の経験則は当てはまるのだろうか」と自分なりに分析できるいい題材といえます。「今年の日本株は６月売り」という私の読みが実際にどう転ぶかは終わってみないと分かりませんが、相場格言の意味するところを理解したうえでその裏側や一歩先の仮説を立てられるようになれば、投資スキルも上がっていくはずです。

＜筆者プロフィル＞　1942年愛媛県生まれ。中央大学法学部を卒業後、株式専門誌などの編集・記者を経て、87年に経済ジャーナリスト・経済評論家として独立。証券、金融、不動産から経済一般まで幅広い分野で活躍中。的確な読みとわかりやすい解説に定評があり、著書は90冊を超えている。「もっともやさしい株式投資」「『相場に勝つ』株の格言」「世界で最も読まれている株の名著１０選」（日本経済新聞出版社）などがある。

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7　和魂洋才さん	2014/05/28(水) 19:10:48
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